音楽関係の仕事に就くために、10代からやっておきたい7つのこと
私が10代の頃はというと、インターネットはまだ今のようには普及しておらず、音楽に関連する仕事の情報は普通科の学校にはほとんどありませんでした。
そんな暗中模索の毎日の中で、ライブ音響やレコーディング業務、イベント企画や音楽制作など、さまざまな音楽の業務に携わってきた経験でいえることはたった一つ。
まずは好きなことや興味があることに飛び込んでみてください。
どんな道であろうとも、3年間しっかりやれば食べられるくらいにはなれます。
わたくしは高校を卒業後、音響や映像の専門学校のビジュアルアーツ専門学校に通っていました。
音楽関係のお仕事をやる上で、学生時代にやっておいて活かされたことや、これからの未来に向けてやっておくべきことをお伝えします。
もくじ
音楽の仕事ってなにがあるの?
まず、音楽関係の仕事を大きく3つに分類して紹介していきます。
ミュージシャン・演奏活動系
みなさんもよく見たことがある歌手やバンドはもちろん、その裏側で演奏したり作曲されたりする人も、歴(れっき)としたミュージシャンの仕事です。
演奏者は「楽器を奏でる」「音楽を創造するところ」が主な活動であり、自分自身をいかに磨き上げていくかがカギとなり、若いうちから楽器演奏においての技術習得は必須です。
楽器演奏以外での付加価値も求められるマルチな時代になってきていますが、あくまでそのベースとしての「特定の楽器演奏を極める」ことで仕事の価値が上がっていき、より実績が伴います。
お仕事形態
- 歌手・バンド活動
- サポートミュージシャン
- 作編曲家・アレンジャー
- 音楽教室講師……など
技術者系
音楽業界には、ライブや音源作品、映像作品……など、表舞台のアーティストを裏方で支えるプロの技術者がたくさんいます。
ステージで演奏しているアーティストの音をマイクで集音し、お客さんに大きい音で届けるのはPAエンジニアや、音響スタッフの仕事です。
そのステージで派手に動き回る照明や、舞台などを手がける仕事もあります。
レコーディングや映像は「音を記録」して、いつでもどこでも楽しめる作品にする仕事です。
ときには困難に立ち向かう場面もありますが、アーティストと一緒になって作品を作り上げることは何物にも代えがたい、やりがいのある仕事となります。
さまざまな音楽ジャンルの現場で活躍するセクションです。
お仕事形態
- PAエンジニア
- コンサートスタッフ(舞台、照明、音響など)
- レコーディングエンジニア
- 映像制作
- カメラマン
- 楽器クラフトマン・リペアマン……など
企画・制作系
ミュージシャンやアーティストと技術者を取りまとめ、こちらも裏方でサポートする立場です。
ライブイベントを企画したり、バンドをブッキングしたりするのはイベンターの仕事です。
アーティストのスケジュールを管理したり、ギャラ交渉など、アーティストと一心同体で動くのはマネージャーの仕事です。
まさに「夢を現実に」落とし込む大切な役割のセクションなのです。
お仕事形態
- イベンター
- アーティストプロモーター・マネージャー
- ディレクター
- レコード会社スタッフ……など
音楽関係の仕事をやるために10代のうちからやっておきたい7つのこと
ミュージシャン・演奏活動系、技術者系、企画・制作系の3つを紹介しましたが、次はどの仕事の場面でも活かされることを7つ紹介したいと思います。
ここで紹介するのは、あくまで日常的にできること、そしてお金や才能に関係なくゼロからスタートできる項目です。
1. プロの作品を数多く体感する
自分の話になりますが、私が10代の頃に聴いたプロアーティストの素晴らしいCD、好きだったアーティストのコンサートやライブは、今でもずっと脳内の記憶に残っています。
そこではじめて体感した衝撃は、今でも忘れることはありません。
音源作品に関しては、当時はまだYouTubeなどありませんので、CDを買ったりレンタルして聴く機会が多かったです。
ライブは、大型フェスなどはまだまだ少なかったですが、その代わりにアーティストの単独公演をじっくり鑑賞できる環境でした。
もちろん音楽だけではなく、そこに付随する映像作品や写真などもです。
プロから提供される商品やサービスをたくさん体感しておくことは、きっと将来の創造にもつながることでしょう。
2. 動画や写真、録音物などを作る経験をする
動画や写真などの制作をしてみることは将来どの分野のお仕事をされても活かされる経験です。
必ずしも、はじめから完成度が高い作品でなくても構いません。
10代の頃なら、学園祭や部活動の機会にやってみるといいでしょう。
今ではスマホのアプリも数多く存在しますので、まずなんでもいいので作ってみるところからスタートできると思います。
そこから経験し、技術や知識は後からいくらでもついてくると思います。
3. パソコンに慣れる
- 作品を取り入れる=インプット
- 自分で制作する=アウトプット
音楽を仕事として取り組むためには、どちらも欠かせない行動なのです。
それらをコントロールするアイテムとしてパソコン操作をする機会は、必ずやってくるでしょう。
書類作りや雑務などはもちろん、設計図やシステム構築まで実際に音楽のどの現場でも使用される機会があり、少しでも早いうちから慣れておくと、より技術習得のスピートも早くなります。
スマートフォンやタブレットも同様です。
4. 体力をつける
他の業種と一緒で、音楽の現場も体力が必要な場面があります。
重い荷物を運んだり、スケジュールが詰まったり、ときには長時間作業の機会にも遭遇するでしょう。
10代のうちから丈夫な体を作っておきましょう。
5. なにか楽器をはじめる
「プレイヤー目線」を理解するためには、実際に楽器を演奏してみるのが一番だと私は思います。
1曲を通して、人前で自分の演奏を見てもらう経験は「本番」の大切さを、本番までの練習や準備は「仕込み」の大切さを体感できると思います。
もちろん音楽業界には楽器が演奏ができない方も、たくさん活躍していますので、必須項目ではありませんよ!
6. 身近なミュージシャンとの人脈を
周りで「ミュージシャンを目指している」という方はおられませんか?
音楽の仕事では、目の前のアーティストや演者をサポートするのが主な仕事です。
小さいことからでも構いませんので、ぜひチャレンジしてみましょう!
「一緒に作品を作る→お客さんに届ける」という気持ちがそこで培われることでしょう。
例:
- ライブの音響をする
- 演奏の録音をする
- 動画撮影、写真撮影を手伝う……など